政府に頼る考えでは、賃金は上がらない

岸田首相が、「賃上げの3本柱」を発表した。①リスキリング、②日本型の職務給。③GX(グリーントランスフォーメーション)である。要は新しい手法で技能を更新し、賃金体系を革新することだろう。これはこれで意味のある政策であるから、政府も頑張って欲しい。
問題はこのような形で政府が乗り出さざるを得ないことだ。賃金は企業のテリトリーであり、要求するのは労働組合や連合の仕事でありプライベートマターである。あえて言えば、リスキリングの学びの環境を整備することは政府にできる役割であろう。
日本が経済停滞し、賃金が停滞した期間も30年が過ぎた。その間に起きたことは、その責任は政府にあると言う野党やメディアの偏見的ご都合主義に国民が洗脳されたことである。社会主義国ではなく、れっきとした資本主義国である日本のシステムで、メディアや左派知識人が国民を混沌のドンブリに放り込んだ。つまり、資本主義体制の中に社会主義人種が住むようになった。その結果が、無気力で依頼心の強い国を作り上げてしまった。今必要な一つは、そのような否定的で不安を煽る報道をリスキリングしなくてはならない。
多分、発表された「賃上げの3本柱」も批判的に報道されるだけで、前向きに取り組み考える芽を摘むだけに終わるであろう。全てが視聴率第一主義の弊害に飲み込まれる。