政治資金を明朗に

 自民党派閥の政治資金パーティ問題で揺れている。派閥所属議員にパーティ券のノルマを課し、ノルマ達成者にキックバックしていたとのことだ。そのこと自体は法的には問題は無いが、政治資金として記載していない議員が存在する疑惑だ。検察が捜査していることであるから、必要以上に国会を浪費するのではなく、本来の議論に集中することも必要だ。
 特に自民党には派閥があり、幾度となく派閥の功罪は議論されてきた。組織においては所帯が大きくなれば部門が必然的に設けられるように、派閥が出来ることは必然である。問題はその運営と連携であろう。これまで紆余曲折してきたが自民党において、その牽制がプラスに働く効果で前進してきた。半面、金権政治がその裏で作用した事実もある。おおよそ組織は長く続くと、本来の目的を外れて利己目的に傾くことが多い。桜田議員がとてもノルマを達成できないと、派閥を脱退したことに自民党の体質が表れた。
 日本の国益を考えると、野党陣営がとても任せられる状態にない。長年、求められていながら、ただ批判だけで理念や実効性のない政策を弄んで、自民党に立ちはだかれなかった。自民党の独走を阻止できない野党は、ビジョンを持ち国を導く政党になって欲しい。今回の問題にどの様に行動するかが野党各党の存在意義を国民は見定め、将来を託すに値する党であるかを見定めることになる。失点を非難するだけであれば、国民は無視されていることを表す。自民党は国民への裏切りを猛省して、身を正し国政を取り仕切って欲しい。
 改めて政治資金規正法を見直して、政治を逸脱しない法に改める法律のために、国会議員のみならず有識者を含めた知識を動員して欲しい。