日本を代表するスポーツの一つは、昔からプロ野球だ。そしてそれらスポーツを浸透させるのはメディアだ。日本では日本シリーズが、アメリカではワールドシリーズが開催中だ。テレビの番組表を見るとNHKとフジテレビが同時に中継している。NHKはおかれた立場を理解もしないで、メジャー様様(特にドジャーズ)の専属中継局と堕落した。大谷翔平が所属するとはいえ公共放送を逸脱している。
そこへフジテレビが参入して同時中継となっている。こうなると大谷が麻薬となってテレビの頭をマヒさせているとしか考えられない(麻薬そのものは悪くはない。勿論大谷そのものは悪かろうはずはない)。中毒とはひどいもので、ゴールデンタイムの夕方にまで再放送を組んでしまった。同じ内容を2度に渡って放送する異常さが、異常と思えなくなったお頭。視聴率を最優先する自分本位の頭が、そうさせたのであろう。視聴者の反応がどのような結果であるのか知りたいところだ。
自由競争の建前は、利益になることには自由に参入することであり、フジの行動は違反ではない。政治の世界で、政党が自由に行動できることが、脱線して驕りになったこの頃だが、わが身しか考えられなくなったメディアの今日この頃だ。他人の作った作品を借用して時間稼ぎをすることしかできなくなったテレビの典型的例だ。
自ら国民のために、日本のために役立てられる番組を作成することが出来なくなったテレビには、任された役割は終わった。一般企業は、無視されて破産すれば済むが、テレビは害を残しながら破産していく。実に恐ろしいことだ。