トランプ大統領が来日した。正式会談を前に、高市首相がプレ会談をした。その時、英語で話し合った。なんとなく、嬉しい気持ちになった。歴代の首相にどれくらい英語で簡単な会話ができる人がいたであろうか。勿論、正式会談の場では、どんなに英語が出来ても日本語で通訳を介して行う。それがルールだ。
政治に限らず、人と人との話し合いには人間関係が作用する。政策の中身が一番であることは当然だが、外交を進めるためには人間関係が大きく影響する。そのためには会話をすることが必要だ。日本語しか話せないようでは、そのきっかけも持てない。1年前に石破首相が国際会議の場で、間を持てなくポツンとしていた姿を思うと痛々しいを通り越して、腹立たしい。
これから日本を動かしていきたい政治家の諸子。ほとんどが大学を卒業する能力を持っている人だ。アジア・アフリカの指導者のほとんどが英語を話す。グローバルサウスの遅れていると思っている国でも、指導者は英語を話す。特に貿易立国であることが宿命の日本は、多くの国々と交わらなくてはならない。いつも腰ぎんちゃくの通訳が必要なようでは、ジョーク一つも言えない。かつてのように支援を武器にした外交は難しくなっている日本は、したたかな人間関係で外交を乗り切らなくてはならない。
上がいるからと、逃げ口上を言っている若手諸君。政治能力は当然だが、英語一つも出来ないようでは、政治は任せられない。