今度こそ、失敗の無いように…ペロブスカイト太陽電池

 経済産業省は、軽くて曲げられる次世代の「ペロブスカイト太陽電池」について、2040年に約20ギガワットを導入する目標を策定した。一般家庭550万世帯分の電力供給力に相当する。年内に素案をまとめる新しいエネルギー基本計画にも反映する。ペロブスカイト太陽電池は日本発の技術。建物の屋根や壁面のほか、窓ガラスのかわりに設置できると期待されている。現行の太陽電池は、原料のシリコンを輸入に頼っているが、ペロブスカイトの原料となるヨウ素は国内で産出できるため、経産省は海外への輸出も視野に普及をめざす。
 今の太陽電池は、当初日本は自国開発で再エネの実現として、好調なスタートを切った。しかし、中国の国策的な生産により価格が下落し、EUなども席巻された。日本でも今ではほとんどが中国産で占められている。さらに、緑を伐採し野山に異様な板の敷き詰めている。とても環境に優しいものではない。数年後からは伸び始めた草木で覆われる物も多くなるであろう。耐久性にも問題があり、その後始末には多大なコストを必要とするであろう。最悪なことは中国資本による施設が多く、無責任に放置されることは確実だ。
 20世紀後半、日本の半導体産業はアメリカに叩き潰された。今や半導体は〝産業のコメ〟と言われ、なくてはならないものだ。政府は台湾のtsmcを誘致したり、次世代半導体をめざすラピダスに支援している。半導体とともに、太陽電池でも前回の失敗をしてはならない。日本の研究・技術者を維持するためにも支援をしなくてはならない。