中国では今年、抗日戦勝利80年と銘打って大々的にキャンペーンを行っている。習近平までそのためにBRICSの出席をしなかった。南京虐殺を題材にした映画が大ヒットしているとのことだ。さらには731部隊(日本の毒ガス開発)をテーマにした映画を9月3日の戦勝記念を中心に興行すると言う。聞くところによると、映画の興行の中心は地方都市が中心になっていると言う。地方都市といえば、経済不況の影響を受けた多くの出稼ぎ労働者が帰京している。大都会の人々はやっと中国共産党の手法が分かり、政府のやっていることの実態を理解してきた。もはや中国共産党も主義の原点の田舎に帰れという状況に追いやられてきた。
発足の盟主として君臨したBRICS首脳会議をした理由は、前述の日本のこともあろうが本命は国内政治の混乱であろう。習近平の体調なども言われるが、党幹部の更迭が盛んに行われていることは習近平体制の混乱を示している。
中国共産党は戦って日本に勝利したと国民に正当化しているが、事実は違う。国民党との国共合作はしていたが、実態は蒋介石の国民党と戦っていた。日本に勝利したのは国民党であった。それを台湾に追い出して本土を制圧した。その事実をも歪めてしまう国民教育の怖さは、戦前の日本ファシズム同様、現在の中国ファシズムだ。
中・長期的にはこの種の敗北を正当化し、繰り返し利用する国に将来はない。過去の戦争を題材に利を得る考え方は、自らの将来を否定している。歴史問題を俎上に上げることは、民意をまとめられない混乱状態を意味している。韓国の慰安婦問題もその典型であった。ロシアのウクライナ侵攻もソ連という戦争の幻影に縛られたプーチンの幻覚だ。真の大国は過去に求めない。
アメリカトランプ大統領の出現は、中国に脅威を抱かせた。自分より格下の相手に対しては意のままの中国だが、格上に対してはそうはいかない。新型コロナ・バブル崩壊で低迷している経済は、国民の離反を進めた。真に実力を身に着けていない大国は、ますますプロパガンダに走り国民を操作するしかまとめ上げる方法を知らない。狂人に付き合う方法を会得しなくてはならない。