アメリカのアフガン撤退と自衛隊のあり方

アメリカがアフガニスタンから撤退した。20年の長きにわたる駐留だった。いつかは自国民に委ねることは大切だし当然の判断だ。良かったか悪かったかは、アフガニスタンにできる政府・国民の将来に向かっての努力に判断を委ねるべきだ。
撤退に当たって問題になるのは、他国の国民とそれに協力してきたアフガンの人々だ。上手く脱出した国もあれば、不十分の国もあった。日本は協力アフガン人の出国をできなく、取り残したことは残念だ。遂行中、直前に自爆テロで完遂できなかったことは残念だ。このことに非難があるようである。大使館関係者は、事前に退去していたが、希望アフガン人500人が叶わなかった。
評論・批判する人は結果を知ってから、後付けで言うのであるから無責任だ。なかには、先に脱出した大使館関係者が逃げたと表現するジャーナリストなどがいる。逃げたとは、本人・家族などに対して失礼だ。彼らが出国できないときは、何と後付けするのだろうか。厳しいようだが邦人の救出が、最優先事項だ。代わりに外務省関係者がアフガン人の出国を外交し、自衛隊が活動したのだ。引き続き実現に向けて外交努力をして欲しい。
この種の事例の場面で、問題になるのは自衛隊の活動である。派遣を決定するとき、いつも自衛隊法・憲法の問題が起こる。それが初動を遅らせる。さらに活動を制限する。他国と比較するとき、それを知って意見して欲しい。ほとんどの国は軍隊に対して、日本のような回りくどい制限は少ない。自衛隊や政府の行動が遅いという人は、自衛隊法や憲法の改正を支持すべきだ。それには反対するという、意味不明の思考をしている。これでは、これからの国際関係を生きていけない。