日本のアカデミアは冷戦時代に留まっている

ロシアがウクライナに侵攻して20日近くたった。事態は悪化の一途だ。プーチンは一時も早く撤退すべきだ。例によって日本のメディアも色々な報道やコメントする。ここで気になるのは大学教授などと名乗るアカデミアの意見だ。彼らの中にはソ連・ロシアに対するシンパシーを持つ人が多い。冷戦対立の時代の左翼思想に染まった人が、そのまま半世紀前の頭で過ごしている。彼らの頭は「アメリカは悪」と言う観念を連綿と続けている。
今回のプーチンを言うとき、彼らは第一次大戦後ドイツでヒトラーが台頭した状況を取り上げる。戦勝国は過酷な賠償を含めた圧力をかけたから、ヒトラーが台頭したという。確かに彼は追い詰められて行動を起こした面もある。プーチンも西側から圧力をかけられ追い詰められて行動を起こしたという。違う!彼は自分が先にクリミアを併合したのだ(2014年)。だから制裁を受けているのだ。それまで西側はG8としてロシアを仲間に迎えていたのだ。ヒトラーを肯定することはないが、彼は制裁を受けて行動を起こしたのではない。ここから先は、ヒトラーもプーチンも大ゲルマン主義や大ロシア主義を捏造して侵略を起こした悪だ。
いつも思い不安になる。「市民の犠牲者を出しているウクライナのゼレンスキー大統領はすぐに戦争をやめるべき」などと耳を疑うような言を吐く教授は身を退いてもらいたい。先生や教授と言われる人が無垢な生徒や学生の前で、何をどの様に話しているのだろうかと。さすがに今のロシアを肯定することはないだろうが、どこかに西側の責任を臭わせて、無理な過去を捏造して若者を惑わす。