人口割にこだわり過ぎるな

衆議院の区割りでの「10増10減」、参議院での合区。人口に比例する憲法の思想にもあった考え方に基づいている。しかし個々の事象別に人口割を比例することは、国全体を考えるとき矛盾もある。国全体を考えて対応することも個々の尊厳を尊重する憲法の役割だ。そこに政治の役割がある。
大きな課題に都市と地方の格差拡大がある。個々にはそれぞれビハインドもあるがトータルでははるかに都市の方が利便の享受を受けている。だからこそ人々は都市に集まっているのだ。国土そのものも人に劣らず大きな財産資産だ。インフラなどの整備も追いつかず効率が悪い。しかし国の形を考えると地方は非常に存在価値がある。都市に災害が襲った時、都市に爆撃を受けたとき、一瞬で環境は麻痺する。国土は機能役割は適度に分散していなくてはならない。
都市は日常生活・文化などで日頃から地方より恩恵を受けている。ただ単に人口だけで、さも平等などと考えることは平和ボケだ。今の日本人にはリアリティがない。世界で起きていることも(ウクライナで起きていることも)、起こるであろうことも他人事でしかない。
平等という美名のもとに歪められていく。国があっての個人だ。そのためには多少の不平等があるのは当然だ。頭数だけで考える思考は、実際には何も考えていない。