メディアは番組を見直すべき

4月は多くのメディアで番組やスタッフの切り替えを迎える。視聴者にとっては視聴率は二義的なものでどうでもいいことだ。しかしメディアにとっては最優先のテーマだろう。経営がある以上当然のことではある。しかし任された責任を全うしないで視聴率偏重になっては困る。
地方局はキー局に依存しキー局は下請けに任せて、無責任でずさんな番組を相変わらず続けている。局よがりにならないためには外部からのコメンテータ・ジャーナリスト・専門家などを招聘することは大切だ。メディアは経営と上からの基本方針に左右されて、いつしか自分を失っている。せっかく登用したコメンテータが知識がなく質問をしたり間違った意見を言っている。言わなくても良い「それは勉強になりました」などと謙虚さをはき違えて言っている。その本人にも呆れるが、登用しているメディアにはさらに呆れる。出演者同士が仲間になって、事なきを得て番組を終了する。勉強して知識を持って、お互いがディベートを全くしない(面白くも可笑しくもない)。メディアの役割は出来事・テーマ・日本・世界にとって有用な人材を組織内に留まらず、外部に開拓することが大切な仕事だ。
どうせテレビはインターネットやSNSなどに押されて、大きな視聴率は見込めない。無知な人・長すぎる人・話すのが仕事なのに話下手な人・自分だけを信じている人などをいつまでも登用しないで、テーマに詳しい人・将来を展望できる人を重視して視聴率稼ぎの番組を止めて欲しい。2年余りになる新型コロナ下で多くの人が画面に現れたが、彼らがどれだけの情報を提示できたかを見れば、いかにメディアが場当たり的な登用をしているかが知れる。要するに今なぜテレビ離れが起きているかをメディアは理解しなくてはならない。