テーマにふさわっしいコメンテーターの起用を

 札幌で起きた親子3人による頭部切断の殺人事件は、異常性が感じられる事件であった。ホテルで頭部が切断され親子の自宅に持ち帰られていた。さらにそれを動画で撮影されたことは、異常性に輪をかけて、精神構造を疑う事態に発展した。
 ここで言いたいことは事件の事ではない。その報道とそれに対するコメンテーターの力量と合致性である。自称脳科学者と名乗ってコメンテーターとして出演する人がいる。今回の事件が殺人・切断・持ち帰りのみならず、その頭部の動画撮影となれば犯人の異常性は代表的な脳科学者の研究テーマである。その精神構造について、なんら研究成果もうかがえず意見も言えないコメンテーター。日頃から、日和見で周りの意見を利用しながら場を繕う姿が目立つコメンテーターであったが……。
 スポットにせよ、レギュラーにせよコメンテーターとして起用するのはテレビ局であり番組である。そこで話すのはテレビの責任だ。方言・愚言の責任を取るだけの問題ではない。常に起用したコメンテーターの言動をチェックして、視聴者に責任のある正しいコメントのできる人材を起用することが責務だ。