子供文化の成熟度で差が付く団体競技

 女子サッカーW杯が開催中だ。日本はGS(グループステージ)を3戦3勝で突破した。決勝トーナメントでも活躍を期待する。中国・韓国は勝つこともなく敗退した。根性を売りにする韓国だが、男女とも成長に乏しいし、男子はむしろ衰退している。中国は当然のように敗退した。
 個人競技は、どこの国にも傑出した選手は生まれる可能性があるから、途上国からも出てくる。勿論、これまでの競技との関りの差と歴史でも差異が出る。サッカーに話を戻すと、強国は欧州・南米・アフリカなどに多く、アジアは全般的に弱い。アフリカは意外に見えるが持ち前の強靭な身体能力を生かした個人が欧州でもまれて自国に持ち帰ったことによる。アジアは経済的に貧困でスポーツへの投資段階でない国がほとんどだ。
 アジアの中で中国・日本・韓国は経済的には発展し、スポーツでの生業が可能になった国だ。オリンピックなどでのメダルの獲得数も結構多い。日本と中韓の違いは団体競技の成熟度だ。中韓の活躍は個人競技に特化している。日本は充分とは言えないまでも団体競技でも世界に後れ過ぎてはいない。
 日中韓共に長い歴史を持ち文化も持つ。国特有な俗にいう文化はさておき、子どもに対する文化の差は大きく反映される。3国はいずれも少子化の真っ最中だ。中国は〝一人っ子政策〟などにより子供文化を築くことなく、一気に高齢化社会に突入した。韓国は利己主義が強く急激な少子化を迎えたし、そこにも子供文化は開花しなかった。団体競技は子供文化が成熟しないと強くなれない。なぜなら、スポーツの多くは若者の競技だから。
 日本は比べれば、先行発展し十分と言えないが子供文化も育った。その結果が反映されている。しかし、現実は他人ごとではない。このまま進めば、目を覆いたくなるようなスポーツを見るしかなくなる可能性が高い。子供文化を支えると期待される若者が、期待に応えていない結果が少子化を生み自身の老後を自分で破壊する。