メディアは〝トカゲの尻尾切り〟で逃げるのか

ジャニーズの性虐待問題で外部諮問団体が報告をまとめた。結論は、「事実を認め社長は辞任し同族的経営から脱却せよ、メディアは目をつむり過ぎていた」であった。至極まっとうなものであろう。
メディア側の反応は、さっそく自分たちの過ちを反省するようなコメントを出した。しかし、余りにも不自然な反応・コメントであった。誰がコメント出したかである。キーテレビ局の番組のMCと言われる、日頃から番組を私物化している面々が、反省していますと言っている。本当にそう思うのであれば即刻降板すべきであろう。あなた方が日頃から、他人(特に政府)を責めて降板させたように…。
問題の本質はどのメディアも組織(経営者)としての反省や今後の対応を一切していない。その方たちに心から反省するだけの人間性があるとは思っていないが、他人にだけは強く反省を求め非を非難してきたわけであるから。番組のMCに謝らせて終わりなら〝トカゲの尻尾切り〟にもならない。水を与えない戦略もトカゲには干上がることに耐える能力がある(MCに能力があると言っているのではない)。要は何も解決していないと言っているのだ。
作成済みの番組は仕方ないが、今後の番組作成をどの様に取り組むかが、メディアの反省具合の判断材料だ。ドラマ・バラエティ・報道・教養番組の各局とも至る所にジャンーズの起用をしている。その数半数に近い。一部を除いてウンザリしている。視聴者は以前ほどテレビに熱中していないから、反乱を起こさないだけだ。テレビはその大部分が視聴率優先策であり、それに起因する忖度である。その結果がジャニーズによるテレビ乗っ取りである。
今後テレビ局がどの様な番組を作るかは勿論、どの様な人材を制作側にも演じる側にも起用するかで、真のジャニーズ事件への反省度合いが判断できる。