衆議員補選が東京15区、島根1区、長崎3区で行われ、立憲民主党が3勝した。自民は島根で敗れ事実上3敗した。概ね事前の予想通りであった。自民党は襟を正して出直さなくてはならない。立憲は事実上、共産党との共闘であり、勝ちはしたが疑問の残るところである。今回の象徴は保守王国島根で自民が敗れたこと。また東京で小池都知事が推した候補が惨敗し、彼女の政治生命に陰るが見えたことだ。
投票率に着目する。東京40.7(前回58.7、差-18.0)、島根54.6(61.2、-6.6)、長崎35.4(60.9、-25.5)である。いずれもマイナスであるが、注目すべきは東京の-18.0と長崎の-25.5であろう。島根の-6.6は直接の自民候補者への棄権というオキュウであろう。問題なのは東京都長崎の自民が立候補していない選挙区だ。明らかに立候補のない自民への票が大きく比重を占めるであろう。この投票率ダウンの数値は東京・長崎とも当選者の得票数に近い数だ。自民が立候補しても勝てなかったであろうが、イデオロギーの異なる共産党との付け焼刃の共闘がなければ立憲も勝てなかったかもしれない。事実、政党支持率は10%に依然として及ばない。
立憲は批判政党を脱し、便乗政策を脱しない限り政権は取れない。自民は襟を正して、出直さないと国民は見放す。メディアは国内・国際情勢を真に理解しないで、このまま報道し続けると国民を間違った方向へ誘導する。