ロシアがウクライナを〝侵略〟し始めてから9ヵ月経過した。戦況は混沌を極めるばかりだ。ウクライナが失地を回復する反面、ロシアは一般市民やインフラを臆面もなく攻撃している。死傷者を出すばかりか、冬を迎えた市民に暖のとれない仕打ちをすることは軍事の戦争を超えたテロ・非人道的行為だ。
中国やイランはともかく、旧ソ連の中央アジア諸国はロシアに対して嫌気がさしている。盟友と思っているベラルーシのルカシェンコでさえも〝もう、ええ加減にしたら〟と思い始めた。アフリカ諸国はロシアよりの国が多いことが国連での決議の結果でうかがえる。過去の因縁や自国の国内事情で民主主義国を否定するのであろうが、この状態のロシアにいつまでもついてゆくとは思えない。
中国は都合の悪いことには、中立らしき態度をとっている。ロシアは強力な盟友国と思っているが、中国は自国第一主義に変わりはない。アメリカと国内事情を鑑みて結論を出す。むしろ一帯一路構想のルートにある中央アジアや東欧の情勢を見て、簡単にロシアを見捨てて属国化を図るであろう。実態は経済の衰退とゼロコロナの失敗で、対応に手いっぱいであろう。
残る具体的国はイランである。このほでドローンをロシア国内で製造すると表明した。具体化するのは数か月後であろうが、これはウクライナにとって脅威である。ウクライナ市民の迎えている寒い冬を思えば、一刻も早い支援が必要だ。NATOは射程の長いミサイルを提供してアゾフ海沿いのロシアの兵站基地の攻撃を援助し、イラン製ドローンを手遅れにすべきだ。