中国について知っておくべきこと–〝国は個人のモノである〟

中国では6全中会が終わり、「歴史決議」が発表される。毛沢東、鄧小平以来である。習近平の異例の3期目も確実視される。慣例や決まりを破る行いと言っても、かの国では関係のないことのようだ。
我が国などで、このようなことをすれば次の選挙で国民は許さないであろう。韓国であれば弾劾されるであろう。なぜなら国民が選挙で選ぶシステムだからだ。しかし中国ではそうではない。国(?)は国民のモノではなく、共産党の持ち物だからだ。国民の選挙で選ばれた公的代表が最高権力者ではなく、私的機関共産党で選ばれた代表が権力者だからだ。日本では与党の権力者が横暴を働くと、選挙で他党が取って代わるであろう。中国では国民は何もできないのだ。9500万人党員と人民軍と警察などの前に国民は何もできない。できないどころか協力するしかないのが現実だ。江戸時代の〝藩〟の実態に近い。殿さまに家臣は逆らえないし、民百姓は論外だ。藩は他藩を侵略することはなかったが、中国は他国に進出する。
公的機関であれば贈収賄がはびこれば罪になるが、私的機関であれば上が許せば罪にならない。上は自分の都合で罪にも論功にもできる。そうやって習近平は自分を「核心」に祭り上げた。それが不自然でないのが中国だ。そのような国(?)と対峙するのがいかに難しいものであるかを理解すべきだ。我が国の感覚で物事を考えられないことを理解しなくては、後の祭りになる。