中国はプレシャーを受けると、我を忘れる国

アメリカの下院議長ペロシが台湾を訪問した。それに抗議する中国は4日間の軍事演習を台湾を囲む地域で実施した。更に予定を延長して五月雨式に実施を続ける様相だ。外交には自信と余裕が必要だが、今の中国にはどちらも欠けているようだ。都合の悪いことを慣例化されることを防ぐことは大切であるが、余りにも過敏すぎる。
悪いことに過敏さが災いして日本のEEZ(排他的経済水域)内にミサイルを落下させた。おまけに中国と日本の間にはEEZの考え方は無いと言う。そのような考えが東シナ海や南シナ海の横暴な侵略を醸成している。忘我の極みは日中外相会談をドタキャンし、オマケに林外相の演説中に退席した。小細工の多用は国際的信用を損ねる。
中国の過去の王朝は栄華を誇ったかのように喧伝されているが、実際は不安の塊の中で専制と横暴を極め恐怖政治でもって維持してきた。今の共産党政権も例外ではない。今の中国は政権を維持することはできているが、権力を維持することはできていない。党内の権力争いが激化し、そのプレシャーは専制政権の決まりのように、外圧に目を向けさせ権力の維持を目論む。民主国家であれば外圧と国民意識は近似しているので、権力争いは過激にならない。
今の中国は自分で種をまき、大きくなり過ぎた草に埋もれ自分を見失いかけている。気候温暖化の中で自然発火して火災が起きるように、中国にもそれが起きる気がしてならない。