グローバル・サウスは良識を結集せよ

 グローバル・サウスは未開発・発展途上国の事で、アフリカ・中東・アジア・中南米などを中心に中国・インドなども含める言葉。中国などは含めるべきではないが、集団勢力を大きくし利用するために中国は意識的に範疇に入っているが、あくまで名称の範囲だ。
 このほど、ロシア・アフリカ首脳会議がロシアで開かれた。昨年も開かれたがアフリカ首脳は54ヵ国中47ヵ国の出席だったが、今回は17ヵ国に留まったことはアフリカ諸国の英断と思える。更に「ロシア・ウクライナは戦争を中止すべき…」と発言があるなど、可能性を感じられた。出席者の多くには笑顔がなく、違和感のある会議になったことは意義があり、プーチンをオドオドさせた。
 ロシアは〝穀物合意〟を破棄して。ウクライナの穀物施設を爆破をしたり輸送船を足止めしている。一方でカスピ海・イラン経由で穀物輸送を行い、中国などに多くを送っている。ウクライナ産穀物に頼っていたアフリカ諸国は食糧不足と価格の高騰で飢餓に苦しんでいる。結局、潤っているのはロシアと中国である。会議の席上、プーチンは穀物をウクライナに代わって送ってやると、上から目線だ。アフリカ諸国が冷ややかな目で見ていることに気付くだけで、答えを導くことができない。
 各国は国連総会では対等な一票を持っている。グローバル・サウスの国内事情の大変さはあるが、そろそろ中国・ロシアの甘言に踊ららせることなく、毅然とした態度・行動をとる時だ。