偽善者たちのSDGS--テレビ、スポンサー

 〝マズローの欲求の5段階〟と言うものがある。人の欲求は次のステップを踏んで向上していく説だ。
①生理的欲求
②安全の欲求
③社会的欲求(所属と愛)
④承認欲求(尊敬)
⑤自己実現の欲求
要は、生きていくための最低限の欲求から、自分をどの様に完成させようかということを段階的に捉えたものだ。個人個人の人生は当人で自己分析をすればよいことで、ここではテレビメディアの欲求提供度合いを考えたい。
テレビで放映されるテーマなどで、最も主流になっているのは何であろうか。おそらく食事・料理などの食べ物をテーマにした番組ではなかろうか。つまり①生理的欲求(食事)の最も下位で原始的・本能的欲求をテーマにしたものだ。以外の②~⑤については、ニュース・事件として受動的に配信しているに過ぎない。①についてはリサーチ・SNS情報を通じて能動的に開拓しているかに見えるが、内容は基本的に他人が作った商品を受動的に流しているに過ぎない。
番組の企画は、世の動向を掴んで立てていると思っているのであろうが、その企画が余りににも安易で娯楽を提供するための企画力がない。企画の制作を下請けに丸投げし、その実行をタレントに丸投げし、余程お粗末でなければ、そのまま商品として視聴者にさらす。その最大の罪悪は〝バク食い・ムダ食い〟番組だ。大食いの人物をタレントにまで仕立てる犯罪は許せない。なぜならテレビメディアは日頃〝SDGS〟を銘打って、視聴者に訴えているからだ。さも考えているかのように、地球温暖化を憂いて見せている。
コーポレート・ガバナンスなどと、響きのよい言葉を使う企業はどうであろうか。売れればよいとばかりに、コマーシャルは垂れ流し。それは仕方のないこととして、ムダ食い番組のスポンサーとなりなんの疑問を感じない企業は、CO2排出者としての自覚もない。SDGSに反する番組のスポンサーになっている企業を糾弾すべきだ(ジャニーズ問題の時に一部であるがCM拒否が起きた)。地球温暖化などや社会的に向上しない番組に対してスポンサーになることを拒否するくらいの良識が企業に無くては、日本からも国際社会からも退場させられる時代だ。①の段階レベルで生き残ろうとしても、できるわけがないし、生き残らしてはならない。