報道は正確に  海面上昇⇔地盤沈下

 地球温暖化の報道は嫌というほど聞かされる。誰もその一環を担っている責任は自覚している。温暖化が具現されるものに、気温上昇があり、海面上昇がある。異常気象による天候不順や火災や台風などの災害もある。
 形に現れるものの対極に、海面上昇と地盤沈下がある。イタリアのヴェネチア市が海面上昇により運河が増水したニュースやインドネシアの沿岸部の水没や島嶼国の水没の進行など、危機感を持って報道される。
 海面上昇は人類全体の犯罪だが、地盤沈下はその地域の犯罪だ。それが一律の犯罪として報道されている。つまり、島嶼国などの海面上昇は地球人の地球人全体の犯罪と思われる。しかし、ヴェネチアなど地域的海面上昇は、大半の原因は地下水の乱掘による地盤沈下だ。
 地形的に平原の地は農業生産に有利であるが、水は不足している。地下水の汲み上げによる灌漑農業で豊かになるであろう。しかし、やがては水不足で周辺を含めて自然は荒廃し、森林減少により異常気象の引き金になるであろう。アメリカ中央・中央アジア・ブラジル・中国・アフリカサヘル・中東などが該当する。
 大都市の集中する沿岸部は生活用・工業用に地下水の汲み上げは膨大な量だ。これは世界の各地に引き起こされる地盤沈下の引き金だ。むしろ温暖化による海面上昇より、圧倒的にその地域に地盤沈下による海面上昇をもたらす。
 メディアは一方的・画一的に地球温暖化が海面上昇をもたらし、恐怖を報道する。COPは先進国のCO2排出がグローバルサウスの海面上昇の責任を煽り責任にする。しかし、冷静に考察し科学的根拠を正確に示さなくては無責任どころか、人心を惑わすアジテーター的報道になる。