サッカー・アジアカップで日本はイラクに敗退した。敗因は色々あったであろうが、一言で言えば油断であったろう。続いて韓国もヨルダンに敗退した。おそらく韓国も負けるとは思っていなかったであろう。予想では日本も韓国も決勝へは進出すると思っていたであろう。いま述べた予想はスタッフ・選手の事を言っているのではない。国民の事を言っているのだ。
これから先、アジアのサッカーは中東諸国が伸びてくるであろう。日本・韓国がそうであった様に、中東の国も欧州へ出向き鍛えられつつある。加えて世界の選手を迎えて実力を養っている。特にオイルマネーで潤った国は、国力の増進にスポーツや観光などを強化するであろう。経済力を増してきた中国が、個人競技はともかく団体競技に弱いことは、共産党指導部の優柔不断と朝令暮改の自己中心主義に国民が翻弄されていることに起因する。大きく左右するのは国と指導者の能力と特に国民の考え方だ。
自由主義の日本においては、個々人の考え方や訓練の仕方に成長のカギがある。特にスポーツの場合は国民の興味と声援が左右する。勿論、我々は豊かで幸せな生活を求めている訳で、そのためには豊かな経済力が必要だ。果たして日本人には、それを得るための考え方や努力や実践があるのであろうか。将来を考えることなく、ただ目先のことを追い求めていることはないだろうか。先達が残した〝失われた30年〟を自分の事として考えないで、責任回避をしている若者は将来を明るいものとするであろうか。気が付いた時には先を越されていたでは、世の中は許してくれない。