世論調査は信用できるのか

韓国では人気グループBTSの徴兵について議会が世論調査をした。賛否は6:4であった。ここではBTSの活動や成果を話す気はない。議会がいとも簡単に世論調査をすることである。朝令暮改や検討は必要なこともあるが、法令順守を旨とすべき議会が世論を気にしなければならないことに幾ばくかの不安を感じる。ポピュリズムを生み出す原因の一つは世論への迎合がある。しかも世論を先導し煽ることで、エスカレートする。韓国でも特有の政府と国民の世論のバータがある。
先般、岸田内閣の支持率が発表され、支持と不支持が逆転した。安倍元首相の暗殺とそれに伴う国葬を巡って、オマケに旧統一教会問題が絡み、内閣はとばっちりも受けた。気になることは支持率を巡るメディアによる差だ。大は50%から少は20%まであった。このような馬鹿げた差のある数字が果たして世論として信用できるのであろうか。原因は母数の不足とサンプルの偏りと調査機関の恣意性である。このような調査を罪の意識もなく報道することに慣れてしまったメディアは誰が罰すればいいのだろう。自分の思うように一方的に世論を操作する数字遊びはいい加減にしてほしい。

立憲民主党は国民政党を放棄した

立憲民主党は安倍元首相の国葬を役員の欠席することを決めた。メディアでも取り上げているように国葬実施の是非は二分されている。国葬そのものに反対する意見はあって当たり前であるし、賛成意見も同様である。しかし政治家がいつまでも実施の趣旨の説明不足ばかり叫んでいるのは、反対のための反対でしかない。岸田首相は大きく4つの項目を挙げた国葬の趣旨を何回も説明させられた。それでも説明不足と批判する。泣いて叫んで役者のごとく説明せよと言うのか。理解力の欠如も甚だしい。
国葬への不参加は共産党・れいわ新選組が表明していたが、今回立憲も不参加の表明をした。前2党は国民政党とは言えない状態であるからともかく、立憲は曲りなりに政権交代を訴えている政党である。国のために尽くした人に形での弔意までも拒み、徒党を組んで拒否することが国民の目にいかように映るか想像できないのだろうか。敵を憎んでも笑って見送ることさえできない余裕の無さは人間性の欠如としか言えない。そのような人間に国を預けるほど国民はバカではない。
立憲は嫌っている共産党と同じレベルの政党になり下がった。目先だけ目立ちたがるれいわ新選組と大根役者を演じている。小事にこだわり大事が見えなくなった政党に明日は無い。

リニア新幹線で思う事

JR東海の進めているリニア新幹線が2年間ストップしている。原因は川勝・静岡県知事が反対していることにある。その理由は南アルプス地下にトンネルを通すことによって、大井川水系に地下水の異変が起きるということだ。確かに水量の多い地区の地下には豊富な地下水があることは可能性がある。昨今流行りの環境問題を盾に自分の意見を通すような手法でもある。しかし針の穴を通すようなもので、無いことも考えられる。
発端は朝日新聞が2019年に科学的根拠もないにも関わらず、憶測と政治的理由で仕立て上げたプロパガンダだ。要するに科学的検証がされて出た答えではない。南アルプス自体豊富な水がもたらされ、大井川水系には多くのダム貯水池がある。河川が枯れるかのような詭弁は辞めて欲しい。ここでもまた辺野古同様、政争の具にされている。

打算で考えると、数十年も前から進められてきたし実際に工事も進んでいるプロジェクトだ。数年前に知事になったとたん、イチャモンを付けるのは愉快犯だ。考え方によっては新幹線も高速道路も並行して走っているがら、無駄な投資と言う人もいても可笑しくはない。しかし地下水で自分のテリトリイのことしか考えないのは懐が狭いと考えざるを得ない。知事とはいえ国の事も考えてみて欲しい。
地球温暖化で二酸化炭素削減が求められ、削減目標も立てている。CO2排出の原因はいろいろあるが、航空機のエンジン排出は大きいものがある。東京-大阪を往復する航空便はたくさんある。リニア新幹線が開通すれば、将来的にはその便を減らすことができるし減らさなくてはならない。リニアはグリーンエネルギーだ。輸入する飛行機に代わって国産の車両や設備の内需が喚起される。なによりも技術の蓄積ができる。川勝知事、日本の政治家になって欲しい。

メディアの偏向の例、香川・坂本の場合

俳優の香川照之のスキャンダルがメディアで報道された。特にテレビで。巨人の坂本勇人のスキャンダルはSNSをする人以外にはあまり知られていない。香川は番組を降板させられ、CMも干された。一方、坂本は何もなかったかのようにプレーしている。この種のスキャンダルに優劣は付けられないが、はるかに坂本の方が悪質である。香川は相手のプライドを傷付けたが、坂本は相手の肉体と精神を傷付けた。二人を抱える組織は自主的に謹慎させるべきである。
自主的にしない組織も悪いが、最も悪いのはメディアである。香川はともかく坂本に関しては、スポーツよりスキャンダルを好むスポーツ紙の報道が一切ない。前述のようにテレビも新聞も報道しない。被害者の方には気の毒だが、犯罪者の告発はメディアの自由裁量で裁かれる。日頃、真実と正義を追求すると息巻いているマディアのとる態度か。政治家に対しては、やれ〝忖度〟だと騒ぎすぎているくせに忖度が過ぎる。
公正で正義の報道をしないメディアの偏向が横行している。受け取る側の責任とばかり言ってはおれない。こうして国を亡ぼす報道と思想に日本は蝕まれている。国民は声をあげる時期ではないのか。国際情勢はバカな政治家より、メディアの狡猾さに騙されることは許されない環境なのに。

検証しなくてはならない番組はもっとある

BPO(放送倫理・番組向上機構)がNHKの河瀬直美監督の五輪番組の中で、映画スタッフが男性にインタビューする場面で、「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」との誤った字幕をつけ放送したとして、勧告を受けた。事実であれば、由々しき問題である。反省し今後の番組制作に生かして欲しい。
しかし、何故この番組だけがクローズアップされ問題視されたのであろうか。放送倫理に問題のある番組は五万とある。作為的に視聴者を先導するために、司会者・出演者に誘導させる番組のなんと多いことか。先導したい側の意見を持つ者を意識的に出演させて一方的な方向性を植え付ける番組、最早必要性のないような問題をさも重要なことのように繰り返し放映するメディア。出演者だけが喜んでいる内容を、あたかも視聴者も喜んでいると錯覚している番組などなど。
NHKは視聴料を徴収しているから、厳しくチェックされて当然であるが、冒頭の番組行為が悪いというのであれば、多くのメディアで放映されている番組は同罪どころか重罪である。BPOは提起を受けて調査するのであろうが、その方法自体が間違っている。誘導したいものが恣意的に提起していることが問題だ。

 

過去、メディアや野党は旧統一教会を調査してきたのか

統一教会と言えば、霊感商法や高額献金や集団結婚式などがメディアで取り上げられたことがあるが、それは30年も以上までだ。刑事事件で例えればとっくの昔時効になっている。安倍元首相が襲撃されて急遽、クローズアップされた。政治家と統一教会のかかわりは自民党のみならず立憲など野党にも及んでいる。確かに自民党が多数であるが、多寡でもって判断する問題ではない。
何故今頃のなって祖父岸信介を取り出して、統一教会を取り上げるのか。関わることだけで悪であるかの前提で物事を判断することで良いのだろうか。先祖が悪ければ(悪いとは言ってない)子孫も悪いと言っているに等しい。メディアはそれを差別と言って批判していた。メディアでここ数十年の間、統一教会の悪行を報道したことはない。本当に悪行が無かったのか、それともメディアは全くのムトンチャクであったのか。今回の事件で初めて報道した。つまりどうでもよかったことで、ただ視聴率向上に血眼になっていただけだ。それほど政治家を責めるのであれば、時効になっていないこの数十年間の統一教会の悪行を白日にさらす調査報道を先にすべきではないのか。それができないのなら、創価学会と関わる公明党をなぜ責めないか。創価学会にそのような悪行が認められないと理解しているからではないのか。ならば、信教の自由や政治家が宗教団体と関わることが禁じられていないわけであるから、関わるだけで悪事を働いたと捏造することは暴力だ。
増してや国葬を非難するために、自民党と統一教会、安倍晋三と統一教会の関係ばかり、事実を調べもしないで愚弄することは、メディアのとる行動ではない。

作られる〝世論〟

安倍元首相の国葬に対して、あたかも世間で喧々諤々の意見があるかのような報道が連日される。しかし身の回りの実社会において国葬の話はあまり聞かない。本当に世論は沸騰しているのであろうか。政府の発表した経費2億5000万円には警備費が含まれていないため実際には2桁億円は必要だろう。しかし現段階でその額を発表することは難しいであろう。それはまだ不確実性があるためだ。
いろんなメディアが国葬に対する世論調査の結果を発表している。国葬決定発表時点では半々の賛否であった。現時点では賛成4、反対6程度である。この件の賛否は時間がたつにしたがって反対が増えるのは世論の常である。こうも連日数十億円の税金が投入されると聞かされると、反対が増えるのは当たり前である。国葬を政府が閣議決定をしたことに批判もある。しかしその手法に違法はない。憲法違反などとまで言う学者・メディアの日頃の常識を疑わざるを得ない。
メディアはその性格から、政府批判寄りに報道する。反対の材料は些細なものまでふんだんに準備し、反対論者を起用して論じさせる。賛成に立つ材料を十分に検証する時間は、項目列挙だけに等しく論者も多くは出演させない。明らかにメディアの専横であり、世論操作である。そして、さも世論がそう発信しているかの如くに操作する。犯罪である。

山上某は今どうしているのか?

安倍元首相狙撃事件以後、報道されるのは政治家と旧統一教会の話ばかり。残念だが、国民はメディアでしか情報を得られない。逆に言えばなぜメディアは山上の報道をしないのか。なぜ警察は情報を流さないのか。メディアは被害者を悪とし、犯人を可哀そうな被害者として歪曲した報道を繰り返すばかり。いつの間にかまんまと国民を誘導し、安倍・自民党を悪者に仕立て上げた。なんとも悪質なヤカラである。
週刊誌がスクープを売り物にするのであれば、安倍元首相が台湾有事発言をしたり再登板の意欲を感じた裏の実行犯が、それを阻止するために山上を誘導した犯行であるとの、得意のゴリオシ捏造記事でも書かないものか。少なくとも犯人に共感するかのような報道は慎んでほしい。それでは親を殺した犯人を可哀そうな人と憐れみなさいと言われた子供に等しい。
国葬を執り行うと決まったことだ。国民はもう少し国のために長年尽くした元首相を、自分の親を見送る時の気持ちになって暖かく見送るのが日本人の優しさだ。

ゴルバチョフは安らかに眠れるだろうか

ロシアの元最高指導者ゴルバチョフが永眠した。硬直した共産党を立て直すためにペレストロイカ(改革)とグラスノスチ(情報公開)を推進し、結果的にはソ連が崩壊した。それに伴って連邦構成国が独立し衛星国も独立した。そしてロシアが生まれた。ロシア国内では構成上の大国ソ連から、単なるロシアになったことを良しとしない国民も多い。大国としてもプライドが消えうせたことが、逆に侵略主義を再生しているかのようだ。プーチンはそのような民意を背負って政権を維持している。
共産党時代(ソ連)の衰退は明らかなことであったから、崩壊によって自由な資本主義経済も動き出していた。しかしエリツィン~プーチンには荷が重かった。せっかくのチャンスも生かせないままかつてのソ連流手法の権威主義でしか国を統率できなかった。プーチンも国民に求められたというより、国民を恐れて国外侵略と言う手段で自分の不安をそらした。
ゴルバチョフの夢がどの様なものであったかは分からないが、ロシアはせっかく与えられたチャンスを生かす力量がなく放棄してしまった。この点は中国とは雲泥の差だ。ゴルバチョフの無念が分かるようだ。安倍元首相の評価が海外では高いのに日本国内では理解されていないように、ゴルバチョフも同様だ。所詮、日本人もロシア人も国際的・大局的に物事が見えない国民なのか。あれほど長い間しいたげられ続けた多くのロシア国民が、未だにその自虐的精神が払拭できていない悲しさ。

国も若者もロマンを持て

世界の論文参照数で、日本は12位に後退した。中国はもとより韓国にも追い越された。後から来たものに追い越されるのは世の常と暢気に構えている場合ではない。
問題はやる気のある研究者が海外(特に中国)に流れている事実であり、このまま放置しておくと重大な事態となる。研究現場の質の低下と意欲の低下と資金の低下など〝低下〟だらけである。企業は内部留保をもっと研究開発にあてて欲しい。大学は人材発掘のノウハウを高めて欲しい。国は予算を拡張し研究者の費用や給与を増強して欲しい。社会は失敗しても次のチャンスを与えて欲しい。国民はチャレンジャーへの投資を供して欲しい。改めて革新は無駄の中から生まれることを社会は容認して欲しい。
30年近い経済低迷の中で、投資に気後れをし、その場その場の短期的結果を重視した結果が現状である。SNSで社会が騒ぐのは三面記事と失敗批判ばかり。なぜマイナス思考ばかりがもて流行れるのだろうか。そろそろ自分(自分の国)は自分で守り、育てるしかないことを実態として考えるだけでなく肌身につける必要がある。