ロシアのウクライナ侵攻から4ヵ月過ぎた。一時混迷したロシアであったが体制の立て直しが伺える。東部の支配が深まったようだ。この時期、国際的にも俗に言う「ウクライナ疲れ」が懸念される。国際的に関心が薄れることへの懸念である。また当事者兵士の厭戦感情が広まっているとの情報もある。それはそれで良いことである。第一線当事者が忌避することで戦闘の終結に至ることはよくあることだ。
今回のウクライナとロシアの戦闘で間違ってはならないことは、ロシアが勝利することである。ウクライナの苦戦、国民の悲惨さは解るが、あえて言わせてもらうと違法侵略者が勝利することは国際世界の敗北である。違法者が鉄槌を受けないと世界は混沌の社会になってしまう。ウクライナ市民が悲惨な目に合っていることを、平和な日本(?)の目で見てさもウクライナが手を引くことが市民の為であるかの意見が散見できる。しかしならず者が力により闊歩する世の中になると、日本は間違いなく侵略される。
日本が侵略されるのは、必ずしも軍隊が侵攻することではない。強力な軍事力を背景に真綿で絞めつけるように社会が混乱に落とし込められる。経済力や軍事力を持って防波堤を築かないと弄ばれてしまう。
国の責任にする発想を転換せよ
福島避難者訴訟で最高裁は原発事故を国の責任と認めなかった。「津波試算超え 浸水防げず」で決着がついた。原発関連の被災者にとってはこの毒なことであるが、何かあると国を訴える土壌は洗浄しなくてはならない。国を訴える裁判は多くの納税者にとっては迷惑なことが多い。
そもそも福島原発事故の責任主体は東京電力である。言い過ぎると東電で起きたことを国が保証することは、北海道や九州などの税金で賄うことに合理性がない。東電の給与が減額されて保障の原資に留保されている話は聞かない。むしろ東電社員の給与は一般企業より高い。
戦後の日本は、「政府は批判の対象」と戦前の国情・歴史や国の本質を真に理解しないまま定義づけされた。野党もメディアもジャーナリズムも批判する左派が正義であると錯覚の時代を偽造し、未だにその手法から抜け出せない。経済発展など国が成長している時代なら兎も角、低成長で国際情勢が混迷の時代に政府(国)を発展させるための発想・言動ができない。特に左派の言動は国際的視野に欠け、国を混乱させるだけで売国的行為の結果をもたらす。
人生の最後に若者に賭けてみませんか
高齢者諸氏は人生を全うしましたか。子供は憎たらしくても孫は可愛いと言います。生意気ですが、人は死の瞬間に自分の人生を肯定できれば幸せな人生を歩んできたことだと言います。
若者の不安・不満の一つに自分の老後はどうなるのかと言うことがあります。具体的には年金は本当に貰えるのであろうかです。文句もいいが、保険というものは信じることで成り立ちます。言い換えると自分たちがせっせと原資を拠出すればいいのでは…。少なくとも親孝行をしているのです。
年金受給者に提案したい。国民年金のみの方までとは言いません。それらの方は概ね生活は苦しいのです。月10万円以上受給されている方、子どもの教育に年数千円を投資しませんか。数百億円にはなると思います。金額が一律か比例か、希望か強制か運営はどうするかなどは、ここでは議論しません。高齢者の方は戦前・戦中・戦後の苦しい時期を、今の若者には分からない苦労をして生きてきました。高度成長期、家庭を犠牲にしてまで頑張ってきました。それを考えると今の若者は、耐性が弱いと思います。しかし、人は時代や環境に左右もされます。
同じ資産として残すなら、死に金ではなく、わが子孫の為のみではなく、自分を育ててくれたこの国の将来(子供たち)にビタミンを残してはどうですか。有能な若者が育たない国に将来も繁栄もない。彼らの笑顔を思い浮かべて死ねたら幸せな人生だったことでしょう。
島根県知事の英断
島根県知事が島根原発の稼働を承認した。その前、札幌地裁は泊原発の稼働を認めなかった。北海道知事の考えを知りたい。中国電力と北海道電力の経営の質の差を感じる。同時に島根と北海道知事の力量と判断力の差を感じる。今はあるものは使って乗り切るしか方法はない時期であることを国民は理解すべきだ。
7年ぶりに電力使用制限がされるという。原発反対を言う評論家諸氏は多いが、この事態に口だけでなくどれだけ節電に協力するのであろうか。メディアの前では立派そうな口をきくが自分だけは人と違うのだとばかりに、節電に無頓着な生活をしている人も多い。
原発反対論者は決まって自然エネルギーに変換すればいいという。あたりまえのことだ。しかしどうすればできるか、どれだけの費用が掛かるのか、いつ可能なのか、どれだけ国民の負担が増えるのかなどを思考提示せず反対と言う。いい加減に自分の主張していることの方が砂上の楼閣を話していること(つまり無責任)に気付いて欲しい。
自滅の道を急ぐ立憲民主党
立憲民主党が細田衆議院議長の不信任決議案を出すという。理由は、細田氏の衆院議員定数の「10増10減」を否定する発言や、「月給100万円未満の議員を多少増やしてもバチは当たらない」との発言について「民主主義の根幹を揺るがす発言だ」と指弾。さらに週刊文春が報じたセクハラ疑惑についても「公の場での説明を強く求めてきたが、全く対応いただいていない」と述べ、不信任の理由に挙げた。
政治家であれば自分の思想や意見を述べることは当たり前であり、述べない方が怠慢だ。増してや一週刊誌の記事を自分で検証することなく、事実はさておき信じて不信任の理由に挙げるなどは政治の世界ではなく、三流メディアのすることだ。
参議院選挙を1月後に控え与党の汚点を突いたつもりであろうが、逆に有権者の反発どころか嘲笑を買ってしまった。おまけに何を血迷ったか根拠の薄い内閣不信任案まで出すという。一度真の下野をし、日本の実情や世界の情勢を国民目線で見直し目覚めないと、間違いなく立憲民主党は自滅する。
原発に対して固定観念を捨てよ
北海道電力の泊原発の再稼働停止の判決が出た。主な理由が津波対策が出来ていないことだ。北電は地震や断層ではなく津波であることを理解すべきだ。予測できないことではなく、膨張壁を対応すればよいことだ。何故簡単なことに対応できなかったのか。これでは事故が起きると思われても仕方ない。東京電力もそうだが常識を疑うようなヘマをする。
今や温暖化問題は地球規模で言い古されている問題だ。脱化石燃料は避けられない。太陽光・風力・バイオマスなど自然環境に活路を求めることは日本の需要を満たすものではない。遠い将来はともかく近い将来は遊休施設になっている原発に頼るしかない。その間に代替エネルギーを開発できると信じている。原発と言うと特に日本人は〝核〟と一言で括り付け、偉そうに原爆を落とされた唯一の国と自慢する。今や地球は原爆に匹敵する〝CO2〟という爆弾に狙われているのだ。
日本が世界に輝き続けるには、各種技術の総点検が必要だ。その一つが核技術だ。安全に処理する技術は兵器の核とは違うし必須の事だ。ロシアや中国のやっていることや、やろうとしていることを考えると、頭の方向を切り替えることが必要だ。
指揮官はいつ進退を表明すべきか
プロ野球で阪神タイガースの自力Vが54試合終了の時点で消滅した。シーズンは143試合であることからして、いかにも早い。個々の選手は優秀な選手も多いし、他チームにひけをとるものではない。
矢野監督は今年初め、シーズンキャンプが始まる前に今季限りで退任の表明をした。辞めることは自由であるが、問題はいつ辞めるか、いつ表明するかである。何をもってシーズンが始まる前に表明したのであろうか。フロントとの間に突然の問題が起きたのであろうか?監督自身が心を決めていたことなのであろうか?
人は辞めると分っている人にどれだけついて行くものであろうか?企業における上司、学校における先生、地域における世話人など形態により反応は異なるであろう。また判断する人によって反応は異なるであろう。プロの選手は自営業者であり、最終的には自分の責任と理解してプレーに専念するであろう。そのような意識の高い集団であっても、何かの要因が結果を左右するものである。その一つが指揮官の采配である。「今年限りだから最後に一花咲かせてあげよう」と頑張るのはドラマの世界だ。
一番の問題は監督に選手の将来を考えた起用が出来なくなることだ。「そんなことはない」と言えるなら名監督になっている。阪神タイガースは過去常に問題を抱えてきた球団だ。選手とファンが支えてきたが、必ずしもそれに応じた成績を挙げてこなかった。凡人は事が終わってから、進退を表明すべきだ。フロントはいつ辞めても良いが……。
沖縄県民の不幸
「ゼレンスキーです」間髪入れず「冗談です」。沖縄県知事玉城の会見冒頭の言葉である。この言い回しは不本意に出た言葉ではない。しかもしたり顔で。明らかに、受けを狙って事前に考えてのものだ。考えている間に政治家としても相応しくない冗談と気付かなかったことに資質の異常さを感じる。頭を丸め土下座して謝っても、自国を守って戦っているウクライナ国民には許せないであろう。日本国民の行ってきた支援も、嘘と欺瞞であったと疑われても仕方ない。
日本に有事が起きた場合、真っ先に対応しなくてはならないのは沖縄であることは疑いない。いくら県民や知事が不満を言っても地政学上自然であるし、敵国を自国民が振る舞う感覚でしか考えることができない日本国民は時代遅れだ。米軍基地負担が多いと県民が考えるのは自然であるが、交付金で潤っているのも事実だ。そこを解決するのが日本国民でもある知事の役割だ。
有事になれば真っ先に攻撃される普天間基地を辺野古に移転することを、話の逸れる自然保護でお涙頂戴流の手法は、これも時代遅れだ。裁判まで起こして税金を無駄遣いしてくれる(怒)。新型コロナ対策で小池東京都知事に引けを取らないほど無策を露呈した玉城知事。結局批判だけでに始終した彼を選んだ県民は不幸だし、自業自得言われても仕方ない。次の知事選挙は何時だろう……。
同じ左派と言われても
韓国で僅差で保守が左派を破り政権を獲得した。オーストラリアでは左派が保守を破り政権を獲得した。
韓国の左派文政権は典型的な専制独裁指向の政権であり、日本を政権維持に利用するのみならず、中国と北朝鮮しか年頭のない世界的恥辱の政権であった。僅差とはいえ保守政権を誕生させたことは韓国民にとっては、幸いなことであった。リベラルという美名に隠された左派の行動は専制志向で権威的だ。GDP10位を自慢するのであれば、今後まともな国になることを期待する。
オーストラリアでは韓国とは逆に9年ぶりに保守から左派の政権に移行した。振り返れば9年前までの左派政権のもと、じわじわと中国に浸食され続けてきた。議会にまで中国の魔手が忍び寄ってくるまで、知ってか知らずか許してきた。中国は例によって官民一体となって、金と女と恫喝で政権を侵食してきた。中国にダーウィンに港湾の利用権を与えるなど、おおよそこの世界情勢に気付かない具を犯した。いち民間知識人の鬼気迫る広報活動により、中国からの方向転換したことは賢明であった。今回の左派政権は、その過去を教訓にして、単純に左派ではなく真に国益を考える政権に見える。
先進国と自他ともに認められ為にも、韓国・オーストラリアの動向に期待する。
沖縄返還から50年
沖縄がアメリカから返還されて50年が過ぎた。沖縄県民は日本に帰属したことを喜んでいるのであろうか。ごく一部は昔の中国の朝貢国に戻ることを考えているような行動をするが、ほぼ全ての県民は日本人としての誇りを持っている。米軍基地の約7割が存在することは確かに改善の余地はある。しかし新たな他県にそれを探すことも現実には難しい面がある。
地政学的に見て、今後最大の敵対国は中国であることは疑いようがない。米軍基地の有無にかかわらず、まず一番に侵攻をうけるのは琉球列島である。弾道ミサイルは日本全土に照準があわされるであろうが、上陸を考えられるのは琉球列島である。中国が欲しいのは太平洋に抜けるルートである。侵攻の目的は地政学的戦略拠点である。米軍が琉球列島に基地を持ちたいのも、日本が防衛を強化すべき点も俗に中国の言う第一列島線である。
沖縄県民の気持ちは当事者でなくては深く理解できないが、米軍基地の有無にかかわらず危険はついて廻る。未だに普天間基地の辺野古移設に反対する知事は、国際的視野があるのであろうか。いの一番に攻撃される住宅の中にある普天間基地を移設することは、そんなに反対すべきことなのであろうか。まさか基地関連収入が減じることを単に考えているわけでもあるまい。左翼系が得意とする反対のための反対をしているとしか考えられない。
いずれにしても都道府県とか地域に閉じこまないで日本全体の立場に立って考えなくてはならない時勢になっていることだけは念頭に置かなくてはならない。